「なぜ?」
2023/04/03
こんにちは!
Keioh株式会社、テレマーケティング事業部の仙庭です。
「少しでも皆さんのためになる」を目的に投稿していきます。
今回は、「人を育てる質問パターンと4つの実践ポイント」という
記事が気になったのでこちらについて書いていきます。
まず、みなさんも一度は考えたことがあるかと思いますが、
「どうしたら、自分が事細かに指示を出したり確認せずとも、
部下や後輩が自ら仕事を進め、高いパフォーマンスを発揮していくようになるのだろう・・・。」
そして、日々こうしたことに頭を悩ませてもいるかもしれません。
・ミスをくり返す部下のフォローに追われ、気づけば1日が経っている
・部下のモチベーションに波があり、仕事の結果もイマイチ伸びていかない
・早く周囲に自分の仕事を任せていきたいけれど、まだまだ不安が多くて踏み切れずにいる
・部下との面談やコミュニケーションをもっと密度の濃いものにしたい
・部下がどんなことを考えているのか、何にやりがいを感じるのかを知りたい
こんな風に、部下育成、人材育成に試行錯誤しながらも、その人を成長させたいと願う皆さんにとって、その突破口となるのが、【質問力】です。
部下や大事な社員・スタッフを育成していく上で、もっとも大切なのは、
まさに今目の前で起こっていることに、どのように関わり、対応していくか。
その時その相手に最も相応しい問いかけをする、その力があるかどうかです。
ビジネスマンとして、様々なシーンや部下に対応するための必須の【質問力】を紹介していきます。
【質問力とは?】
質問力とは、質問することで、情報や考え、気づき、行動を引き出す力のことです。
質問とは他者に対してすることと捉えがちですが、質問の力は自分自身に対しても大きく効果を発揮します。
俳優のアンソニー・ホプキンス、投資家のジョージ・ソロスなどのコーチとして世界的に有名な、アンソニー・ロビンズのこの言葉をご存知でしょうか。
Quality questions create a quality life.
質の高い質問が、質の高い人生を創る。
質問力を高めていくことは、ビジネスでの結果を出すことはもちろん、人生そのものにも大きな影響をもたらすことになります。
【質問力を鍛えるメリット】
質問力を鍛えていくことで、部下育成・人材育成において得られる直接的なメリットはこの3つです。
・部下との関係性を良くすること
・部下の主体性を高めること
・部下の行動や思考の幅を広げること
私たちの日々のコミュニケーションでは、意識せずともあらゆる「質問」が行われています。
ビジネスシーンでは、例えばこのようなことが四六時中です。
部下にどう指示を出すか?、案件AとB、どちらを先に対応するか?、この仕事は誰に任せようか?
ほぼ1日中、私たちは質問を投げかけて、その正解を求めるために脳が働きます。
優れた質問によって優れた答えが導き出されるということは、質問次第で、部下の受け取り方や、その次に続く言動は大きく変わります。
例えば、部下の立場だったとして
自分がしてしまったミスに対して、どちらの関わり方をしてくれる上司に対して信頼を寄せるでしょうか。
■「どうして間違いをしたのか?」「なぜ防げなかったのか?」と原因究明にフォーカスする上司Aさん。
■「大丈夫か、落ち込んでいないか?」「なぜ防げなかったのか?」と、まずはあなたを気遣う1クッションを入れる上司Bさん。
ミスしたあなたがどのような対処をするべきであっても、そこに向かうモチベーションもまったく異なることと思います。
相手にとって、どのような行動につながることがベストなのか?
これを考えて行う質問は、結果を大きく左右します。
そして質の高い質問は、部下の成長の先にある、マネジメントするチームや、ビジネスに結果として表れるのです。
【質問力を高めるために押さえておくべき4つのポイント】
1.「良い質問」をする
質問にも良し悪しがあります。
その判断の基準は、質問された相手に「気づき」や「発見」、「変化」をもたらすかどうかです。
ビジネスシーンでありがちな、ミスした部下への上司の対応の例えが。
良い質問:今回のミスをどう防ぐ? 次に成功させるためにはどうすればいい?
悪い質問:なぜこんなミスをした? 次にまたミスをしたらどう責任を取る?
良い質問をされると、「こうすれば良かったんだ」とか「次はこうやろう」という新たな発見があります。
他にも、考えが決まる、行動に移すなど、前に進むきっかけになります。
仮に深く反省が伴ったとしても、それが自分の気づきであれば必ず成長や変化としてつながるのです。
一方で悪い質問は、変えられないことや、今考えるべきではないことにフォーカスさせます。
特に、上司が怒りの感情を持ったまま部下に対してコミュニケーションしてしまう時などは要注意です。
前進する答えを導き出さず、モチベーションを下げてしまい、成長や変化につながりません。
2.相手のレベルに合わせた質問をする
質問することは部下のためになる。
それを信じてなんでも質問すればいいというものではありません。
相手の知識量や経験を超えることや、裁量を超えることへの解答を尋ねることは、必ずしもベストな答えやアイディアが出てくるとは限りません。
その場合は、ただ部下の自信をなくさせることにもつながります。
部下自身に考えさせることと、明確に答えを示すことを判断する必要があります。
そして、部下の裁量を超えることは、示したその答えに対して、「どうしてこう判断したと思うか」を尋ねることです。
3.最良の質問のために「傾聴」する
質問を投げかけるためには、コミュニケーションの基本である、「傾聴」が不可欠です。
なぜなら質問とは、相手との会話の中から生まれるもの。傾聴によって相手が心を開いて話をしてくれ、そして相手の話からポイントを見つけて質問につなげていくのです。
相手にとってどのような質問がもっとも役立つか。
そして相手の答えをどのように受け取るか。
まずは相手の話をしっかり傾聴することが、良い質問、相手に役立つ質問に繋がります。
4.誘導・操作しない
誘導や操作とは、相手がある決まった結果や答えに到達するように、文字通り質問で誘導していくことです。
交渉事や決定会議などでは質問で結論を誘導していくこともあるとおもいます。
ただし、部下の成長のためにする「質問」は、決して部下を誘導・操作することではありません。
例えば、部下にAとBの選択肢があったとして、どちらを選択しても間違いやデメリットはない。
ただし自分自身はAの方が良いと考えているとします。
そうすると「Aが良さそうだけれど、○○さんはどう思う?」
というように、部下に判断をゆだねているようでいて、つい無意識にAの選択に偏りやすい質問の仕方をしてしまうことがあります。
上司と部下という間柄では、日頃からあなたが指示を出したり、結論を伝えるというやり取りも多いでしょう。
常に結論を持っているあなたとしては、部下にどうしても正しい方に進んでもらいたい、良い結果を出させたいというはやる気持ちがあるものです。
良かれと思ってのことであっても、相手を育てるためであれば、最終的に相手のためになりません。
『目的別 質問パターン&質問法』
ご紹介する質問のいくつかは、心理学NLP(注)によるアプローチです。
もともとNLPは、天才と言われる3人のセラピストが、なぜ優れた結果を出すのかを研究・体系化したもの。
特に「言葉」の使い方「心理」へのアプローチに長けており、そこには人の心にはたらきかける「質問」が欠かせません。
こんな時にどう伝えればいいのだろう。どんな質問が効果的だろうと悩んだら、ぜひこの質問パターンや質問法を役立ててください。
1.価値基準・モチベーションの源泉を知る
部下がどんな状況で高いパフォーマンスを発揮できるか、何を尊重していくのが良いか、それを知るための大事な質問です。
質問:「○○さんにとって、仕事で大事にしていることは?」
「○○さんにとって、仕事でのこだわりは?」
価値基準とは、仕事や人生、お金、人間関係など・・・
あらゆる物ごとに対して、人がどのように「良い」「悪い」「正しい」「間違っている」などを判断しているのか、その根拠となる価値観、大事な考えや基準のことです。モチベーションの源にもなります。
例えば、部下が仕事で「人間関係が良いこと」と答えたとします。
その場合は、仕事で人間関係が充実していることや、良い関係性などを実感できていると仕事に対しての満足度、モチベーションは高くなります。
一方で、人間関係が希薄な環境であれば、仕事へのモチベーションは下がりやすくなる、ということがわかります。
2.本音を話してもらう
言いづらい悩みや、仕事で困っていることなど、目標や関心を持っている業務など、あらゆることに関して本音を話しやすくする質問法です。
質問:「この頃何か悩んでいないか、気になっているんだ。」
「メンバーとうまくコミュニケーションができているかどうか、知りたいと思っていたんだ。」
よほどの信頼関係があれば別ですが、上司と部下という関係性では、上司から「何か悩んでいるの?」と直接的に聞かれると、部下は構えてしまったり本音が出にくくなります。
質問としてではなく、「関心ごと」として質問を会話の中にさりげなく埋め込むことで、本音を自然に引き出します。
3.解決志向に向かわせる
部下の成績が落ちている、ミスなどで失敗が続きネガティブになっている状態の時に、解決するための一歩を促す質問です。
質問:「うまくできている時に何をやっているか?」
「うまくできていない時に何をやっているか?」
行動、言葉、手順、時間、モチベーションなど、仕事がうまくできている時と、できていない時の違いを見つけていきます。いきなり新しいチャレンジをするのでなく、うまくできている時の状態を再現するだけなので、一歩を踏み出すハードルは低くなります。
4.問題の真因(根本)を探求する
問題やミスが続いている時に、その問題の根本を見つけて解決するための質問です。
「トヨタ式5W1H」と言われます。
5W1Hといえば普通は、「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(誰が)」「Why(なぜ)」「What(何を)」「How(どのように)」ですが、トヨタ式の場合は以下の5W1Hの質問をします。
質問:「Why(なぜ)」「Why(なぜ)」「Why(なぜ)」「Why(なぜ)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」
このように「なぜ?」をくり返して、その原因を探求していきます。
『なぜ、そのミスが起こったのか?』
⇒手順が抜けてしまったから
『なぜ、手順が抜けてしまったのか?』
⇒担当者が手順を把握していなかった
『なぜ、把握していなかったのか?』
⇒○○さんが指導の際に伝え漏れてしまったから
『なぜ、伝え漏れてしまったのか?』
⇒指導のマニュアルが更新されていなかったから
『なぜ、マニュアルは更新されていなかったのか?』
⇒マニュアルの更新方法やルールを見直す(How)
1つの小さなミスであっても、根本になる原因を掘り下げていき、根本の解決方法(How)に繋げます。
問題やミスが起きて、その表面の事象に改善がなされても、再び問題が繰り返されるということがあります。
こうしたケースは、さらに根本に原因がある可能性を考えて掘り下げていくと、結果、重大な問題を防ぐことにもつながります。
今回は人を育てる質問パターンと4つの実践ポイントについて記載致しました。
少しでも皆さんの為になれば嬉しいです。
自分自身【質問力】を用いて、成果を出せるチームづくりをしていきます!!
最後まで見ていただきありがとうございました!!